オリッシィはジャガンナータ寺院に
起源する古典舞踊
歴史
東インド、オリッサ州ジャガンナータ寺院に起源する古典舞踊。千年以上、巫女による秘儀舞踊として継承されてきましたが、1900年代に入り衰退。その後復興の気運が高まり、1950年頃から芸術舞踊として様式化され、1966年インド政府より古典舞踊として正式に認められました。現在世界のあらゆる都市で公演されています。
様式
腰を深く構えた安定感のある姿勢、曲線美を強調した柔らかい動きと所作は、オリッシィ独特の雅な世界を創出します。寺院を装飾するレリーフが動き出したかのように見えることから「生きた彫刻」とも形容されます。
主題
神々への深い敬愛「バクティ」、「生きる歓び」など、時代や場所を越え、誰もが共感できる普遍的な題材をテーマにしています。
演目
オリッシィは、中世舞踊理論書「アビナヤ・ダルパナ(=演劇の鏡)」等を礎に変化に富んだレパートリーを有します。5つの演目カテゴリーがあります
5つの演目カテゴリー
オリッシーの演目は、5つのカテゴリーに分類されます。
- 1.マンガラチャン・・・・・・・・・・・・
神迎えの舞 - 2.バトゥ・ヌリッティヤ・・・・・・・・・・・・
シヴァ神に捧げる彫刻舞踊。 - 3.パッラヴィ・・・・・・・・・・・・
オリッシィの身体技法を美として表現した抽象舞踊。 - 4.アビナヤ・・・・・・・・・・・・
顔の表情や手話「ムドラー」を繊細に駆使し、神々の物語を表現する舞踊。 - 5.モクシャ・・・・・・・・・・・・
輪廻から悟りの世界へ魂を解放する舞踊。神送りの舞。
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1.マンガラチャン・・・・・
神迎えの舞 -
2.バトゥ・ヌリッティヤ・・・・・
シヴァ神に捧げる彫刻舞踊。 -
3.パッラヴィ・・・・・・・
オリッシィの身体技法を美として表現した抽象舞踊。 -
4.アビナヤ・・・・・・・
顔の表情や手話「ムドラー」を繊細に駆使し、神々の物語を表現する舞踊。 -
5.モクシャ・・・・・・・
輪廻から悟りの世界へ魂を解放する舞踊。神送りの舞。
オリッシィを知る3つのキーワード
1.トゥリバンギ
オリッシィの基本姿勢のひとつ。
「トゥリ」は三つ、「バンギ」は曲げるという意味。胸・腰・膝という身体の三つの部分を左右ジグザグにズラした型。インド彫刻の世界ではこの型を「三屈法」とよびます。(※左側写真参照)
身体の中心軸にらせん状にからみつくダイナミックな曲線「美のS字カーブ」により、動と静止、バランスとアンバランスの結合を可能にした究極の身体技法。
2.バクティ
神への感謝、祈り。オリッシィのすべての演目に共通のテーマ。様々な物語に置き換えて、暗示的に語られます。
3.ラサ
人間の普遍的感情。美的よろこび.
9つのラサに分類され、「ナバ・ラサ」とよばれます。
1. 愛 2.滑稽 3.悲愴 4.憤怒 5.勇猛 6.恐怖 7.嫌悪
8.驚愕 9.寂静